頭痛その3 完結
頭痛シリーズ最後になります。
緊張型頭痛と頭痛の治療についてです。
最後に頭痛の症状で注意して頂きたいことを記載しております。
ここだけは要チェックしてください!
緊張型頭痛
一次性頭痛で最も多い緊張型頭痛。
慢性頭痛で悩む人の約60%は緊張型頭痛に分類されます。
症状
”孫悟空の輪っか”と例えられるように、ギューッと頭の周りを何かで締め付けられるような鈍い痛みが特徴です。
長時間のデスクワーク作業や車の運転を続けた後に、締め付けられるような頭重感と共に、
首や肩に強いコリが伴うのが、緊張型頭痛の典型的なパターンです。
めまいやふらつき、目の疲れ、全身のだるさを伴うことも。
夕方4時くらいにかけて増強する傾向があります。
いくつ当てはまるかチェックしてみましょう!
☑頭の周りを締め付けられるように痛み、頭が重い感じがする
☑午後から夕方4時ごろにかけて症状があらわれる
☑ふわふわするようなめまい、ふらつきがある
☑首や肩、背中に強いこりがある
☑体を動かすと、少し楽になる
☑眼精疲労がある
原因
原因としては明らかになっていないことが多いです。
精神的なストレスや身体的なストレスなどによる自律神経の乱れで起こるとも考えられています。
過度のストレスが身体にかかることにより交感神経が過剰に働き、頭蓋骨周囲に存在する筋肉の一部に対し血流障害を起こしてしまいます。
このことが長く続いてしまうと脳が痛みを感じや状態に変化するとも推定されています。
緊張型頭痛の誘発するとしていくつか危険因子の報告もあります。
身体的ストレス、精神的ストレスがあります。
誤った姿勢、長時間のデスクワーク、パソコンや携帯の使い過ぎ、仕事でのプレッシャー、人間関係などでの精神的な疲れなど上げることができます。
頭痛の治療
頭痛の治療は片頭痛、緊張型頭痛共に首、肩周りの筋緊張を緩める目的で行います。
特に後頭下筋群や斜角筋群に対し、鍼やスーパーライザーを使用しアプローチしていきます。
後頭下筋群とは首の後ろ側に位置し、頭部から頸椎へ付着していいる筋肉です。
身体のバランスをとっていたり、眼(眼球)の動きにも関係している筋肉になります。
鍼灸だからできる施術として、各筋層(ポイント)に鍼を刺入していきます。
ポイントに鍼を留め、必要であれば微弱な電流を流し刺激を加えます。
片頭痛発作間欠期の脳血流の検討ー鍼治療との関係ー
鍼治療によって片頭痛患者における発作頻度、頭痛の程度が軽減され、瞳孔反応性の改善など自律神経系に関する変化をきたすことが示されてきました。
鍼治療による中枢神経内での変化をとらえるため、鍼刺激が片頭痛患者と健常人の脳血流に及ぼす影響を3TMRIを用いて測定した研究があります。
その結果、片頭痛患者、健常人共に、弁蓋部や帯状回、島および視床、視床下部の血流が鍼刺激中5・10分で増加し、さらに片頭痛患者では鍼刺激終了直後から同部位の血流増加が持続していました。
このことより、鍼治療は高位中枢を介し、片頭痛の発作予防に関与している可能性が示唆されています。
※菊池友和、山口智、小俣浩ほか:Arterial spin labelingを用いた鍼刺激が片頭痛患者の脳血流に及ぼす影響、日頭痛会誌より
スーパーライザー
片頭痛時の脳血流の検討として行われた研究があります。「脳循環代謝と片頭痛 荒木信夫」
その中で、片頭痛患者における脳血流の変化をとらえるため3TMRIを用いASL法で検討した結果、
片頭痛発作時には視床下部を中心とした血流低下がみられています。
視床下部は自律神経系と深く関係しています。
片頭痛と自律神経系との関係を示しているものと考えられます。
スーパーライザーを星状神経節に照射することによる特徴として以下の2つが上げられます。
・脳血流の増加
・皮膚温の増加
スーパーライザーによる星状神経節照射が脳血流を増加させる‼
慢性疼痛疾患患者の脳血流を測定したところ、視床の血流量が健康成人と比べ低下していることがわかりました。
スーパーライザーを星状神経節に照射したすると尾状核、視床、レンズ核、頭頂葉、帯状回へにおいて著名の上昇が確認されています。
星状神経節照射後の皮膚温を上昇させる‼
交感神経の働きを緩慢させ副交感神経の働きを賦活させます。
スパーライザー・鍼を使用した脳血流の変化
以上のように脳血流に与える影響は疼痛を和らげるために必要だと考えております。
鍼、スーパーライザー、温熱療法を使用し施術を行ってまいります。
上記した片頭痛、緊張型頭痛は頭痛の代表的な疾患であります。
この他にも、三叉神経・自律神経性頭痛に分類される群発頭痛。
・鼻の疾患、副鼻腔炎により引き起こされる頭痛
・歯の食いしばり、かみ合わせによる頭痛
・緑内障による引き起こされる頭痛
・顎関節症で起こる頭痛
・側頭動脈の圧迫が原因で引き起こされる頭痛
・帯状疱疹で引き起こされる頭痛
・中耳炎が原因で引き起こされる頭痛
など様々です。
命の危険にさらされるような頭痛も隠れているかもしれません。
これらを除外し施術を行うことが大切なポイントとなります。
単に頭が痛いで済ますのではなく、お辛い時はご相談ください。
※最後に、危険な症状・徴候を記載します。
もし当てはまるようでしたら医療機関への受診をお勧めします。
チェックしてみてください。
☑今までとは違う頭痛(経験したことのない頭痛、種類、重症感)
☑だんだん悪くなる頭痛
☑突然発症の頭痛
☑感染徴候のある頭痛
☑神経学的兆候のある頭痛(歩きにくくないか?飲み込みにくくないか?ろれつがまわりにくくないか?ものが二重にみえていないか?しびれはないか?力が入りにくいところはないか?)
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