頭痛その①
頭痛
最近頭痛で悩まされている方が多くいらっしゃいます。
わが国では、頭痛により年間6000億円の経済的損失が発生していると推定されています。
その内片頭痛が約半分の3000億円をしめていると言われております。
当院にも頭痛以外の疾患が主訴で来院されているにもかかわらず、来院時に頭痛がすると訴え
られる患者様が多いことに驚かされます。
患者様にお話をお伺いすると、「若い時から頭痛持ちだった」や「薬を飲んでいます」、「仕
事に支障が…」など本当は頭痛の方が主訴でいいのではないか⁉と思わせるくらい痛みが強い
方もいらっしゃいます。
そんな痛みを訴えてこられていても、治療後には痛みを忘れるくらい、または痛みがなくなっ
ている方がほとんどです。
”鉄は熱いうちに打て”という言葉がありますが、頭痛に関しても同じことがいえ、
頭痛は軽いうちに治療を行うとその時の痛みは治まっていく傾向にあります。
もちろんそのような頭痛ばかりではありませんが、しつこい頭痛も施術を繰り返すことにより
だんだんと緩解していきます。
2018年に発売された坂井文彦先生著書の”「片頭痛」からの卒業”という本がありますが、
この中でも包括的なチーム医療の可能性の中で鍼治療も紹介されております。
ここではそんな頭痛についてお話していきたいと思います。
先ずは頭痛の疫学から
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛は3大慢性頭痛と言われています。
大規模な疫学調査によると、片頭痛の患者さんは15歳以上で全国に840万人、15歳未満を含め
ると約1000万人いるといわれております。
有病率は8.4%。
緊張型頭痛は2400万人とさらに多く有病率は22.4%、群発頭痛は100万人位、合計すると国民
の4人に1人の割合になります。
片頭痛は女性に多いのが特徴で、緊張型頭痛の男女比はほぼ同じです。
群発頭痛は男性が圧倒的に多いとされてきましたが、ここ最近では女性の方も増えてきている
ことがわかっています。
こんなに多くの方が頭痛に罹患されているのに関わらず、片頭痛患者を調べた調査によると約
70%は医療機関を受診したことがなく、
約50%は市販薬のみの服用しているということでした。
慢性頭痛で1度も診療を受けたことがない方、正確な診断をうけていない方、市販薬のみで治
療している方の大多数で日常生活支障度は高度の様です。
続きは頭痛の分類から。
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