日本受精着床学会その3
この学会では受精・着床ということもあり「男性不妊」についての講義もたくさんありました。
生殖医療における「精子学」では、先週の土曜日放送された「ニッポンの”精子力”クライシス」の中でお話をされておられた岡田弘先生が講演されました。
①「精子学」の歴史について、精子発見前と精子発見後に分けて解説。
②「精子学」の生殖医療への貢献について、精子機能と妊孕性の関係について解説。
③今後の生殖医療の治療成績向上に、「精子学」がどのように貢献できるかについて解説してくれました。
1647年、レーウエンフックが精子を発見!
なんと精子に胎児を発見したと‼
ハルセッカーの精子
図はハルセッカーの精子です(1694年)。
卵のなかに子供のミニチュアが入って いるという考えは中世には自然な考えであったようです。
精子が発見された後では 子供のミニチュアが卵の中にいるのか,精子のなかにいるのかが大問題となったそうです。
ハルセッカーは精子のなかにこそ子供が潜み,卵はその養分にすぎないという精子論者でありました。
顕微鏡で丹念に精子を観察した結果,ついに精子内にうずくまる子供を発見したとして報告したのです。
しかし,この観察は追試に耐えませんでした。
同じ方法で観察しても他の 誰にも子供は見えなかったからです。
しかしこの頃にもう精子を研究するということ自体すごいですね!
まだ顕微鏡もそんなに発達していない時代に精子に着目するその姿勢に感激しました。
後、話の中で人工授精をされている多くの方で、
精子DNA断片化指数(DNA fragmentation Index : DFI)が高い方が見られるということでした。
DFIとはDNAの欠損具合を測る指標で、15%以下が良い、15~30%が普通、30%以上が悪い状態であり、これが高いと受精したとしても胚の分割が停止してしまったり、流産の原因にもつながります。
DFIが30% 以上では、人工授精よりも体外受精、IVF よりも ICSI の方が妊娠率が高いことが報告されています。
早い段階でステップアップを考えてもよいのではないかと仰っていました。
早速今回の学会で購入しました(^^♪
男性不妊はpart2にて
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