鹿児島県で唯一精子観察ができる鍼灸院、男性不妊

 

男性の精子は造成して射出されるまで75日間かかっています。現在では精子に良い生活の中で禁欲はない方がよい、たばこは吸わない方がよいなど言われております。また精子はストレスに弱いことが知られています。ここではどのようにして質の良い精子を作っていくかをお話せていただきます。

 

2020年妊娠成績

※当院での妊娠判定は胎嚢確認を基準にしております。

2020年度妊娠成績

2021年妊娠成績

2022年妊娠報告

妊娠報告

2021年 妊娠成績詳細

1月は1名(タイミング 36歳)

2月は5名(タイミング2名 29歳 33歳・体外授精3名 40歳 40歳 34歳)

3月は4名(体外受精3名【胚盤胞AA 】37歳【胚盤胞BA】 35歳【2分割グレード1】 37歳】・タイミング1名  38歳)

4月は4名(体外受精2名【AA 40歳・BB 27歳】・人工授精 31歳・タイミング 29歳)

5月は4名(体外受精2名【AA】32歳・【4日目4BB 38歳】・人工授精 37歳・タイミング 41歳)

6月は4名(体外受精【AA】36歳・【BC×2個同時】41歳・【AA】34歳・【新鮮胚 AA】41歳)

34歳の方は内膜が厚くならず、PFC-FDを受けられての妊娠です。

7月は5名(体外受精【AA】38歳・新鮮胚移植 42歳、39歳・AIH 29歳・タイミング 27歳)

8月は5名(体外受精【AA`】43歳・【AA】40歳・分割胚移植【グレード1】41歳・AIH 29歳・タイミング 24歳ーPCOSによる排卵障害あり)

40歳、43歳、41歳の妊娠に至った受精卵は、共に施術開始日より4ヵ月後の採卵で採れたものになります。29歳の患者様も施術開始より4ヵ月、3回目のAIHにより妊娠されました。

9月は5名(体外受精【AA】39歳 【AA】29歳・AIH 32歳・タイミング 34歳の方が2名)

体外受精を行った29歳の方は難病指定のSLEを抱えながらの妊娠となります。

10月は4名(体外受精【グレード3×2個 4分割】45歳  【AA’】40歳 【BA】37歳【AA】29歳)

11月は4名(体外受精【AA】39歳 【CB】42歳 【AA】37歳 【新鮮胚移植】34歳)

12月は2名(体外受精 【グレード2×2個 5、4分割】41歳 【4日目胚盤胞 AA】31歳)の方より報告を受けております。

令和3年に入り、現在45名方がご懐妊されています。その内35歳以上は26名、40歳以上は13名となっています。

1月から11月までの合計人数と、令和3年の合計人数が合わない理由は流産を経験していることにあります。つまり同じ方が2度妊娠されているという事です。流産は大変お辛いできごとではありますが、共に乗り越えていきましょう。

2022年妊娠報告

1月は2名(体外受精【新鮮胚移植】36歳 人工授精 31歳)

2月は4名(体外受精 【AA】27歳【AA】32歳 【AA】42歳 【AA】35歳)

32歳、42歳の方は5回以上移植をされていた方です。当院にかかられてから初めての移植でご懐妊されました。

3月は3名(体外受精 【新鮮胚移植】38歳【AB】32歳 人工授精 33歳)

38歳の方は卵胞もなかなか育たず、採卵できたとしても胚盤胞へ行く事が難しいかたでした。当院受診し6ヵ月目の採卵にてご懐妊。33歳の方は2回採卵を行うも、空胞や成熟卵子が採れない方でした。施術を開始し6ヵ月目の採卵で5個卵胞が確認できていましたが、採卵間際排卵しており急遽AIHを行いご懐妊。32歳の方は4回の採卵を行い合計51個近くの卵子が採れましたが胚の成長が思わしくありませんでしたが。4回目の採卵で採れた受精卵、5回目の移植で妊娠されました。信じて施術を受けていただき感謝しております。

4月は3名(体外受精 【AB】39歳 【AA】32歳 【AB.ABの2個】30歳)

39歳の方はPGT-A胚を移植。32歳の方は当院に来院する前に2回移植を行っており陰性。当院で1度目の移植にて陽性。30歳の方は当院にご来院いただく前に5回移植。内2回胎嚢確認、心拍確認するも流産。当院で1度目の移植(計6回目)で陽性。

5月は4名(体外受精 【BB】37歳 【AB】33歳 【BA】30歳 【BB、BAの2個同時】27歳)

37歳(0.3)と33歳(0.4)とAMHが低いものでしたがうまく採卵に至りました。半年過ぎて採卵できたケースも少なくありません。

6月は2名(体外受精 【グレード1の4分割】29歳 【BB】41歳)

不妊歴は29歳の方が4年以上、41歳の方は2年以上となっていました。

7月は2名(体外受精【BB】34歳 【AA】34歳)

34歳の方は2度の流産を乗り越えての妊娠でした。

8月は2名(体外受精【AB】46歳2ヵ月 タイミング 31歳 )

タイミングの方は片側卵管閉塞の状態。今回は閉塞側からの排卵により妊娠されております。

9月は7名(体外受精【AA】36歳 【BB】35歳 【BB】37歳 【BB】42歳 【BB】33歳 【AA】30歳 AIH 27歳 )

33歳の方は卵管水腫がありましたが妊娠することができました。AIHで妊娠された患者様は初来院より5ヵ月目、卵子の質に変化が現れる時期にご懐妊となりました。

10月は6名(体外受精4名【AA】41歳 【AB】33歳 【AA】37歳 【4分割胚】39歳 タイミング2名 36歳 35歳)

41歳の方は不妊歴10年目で初めて妊娠されました。33歳の方は4回移植を繰り返すも陰性、鍼施術に来られ初めての移植で陽性。39歳の方は移植周期に入るも内膜が厚くならずキャンセルになる事2周期。施術行い内膜が移植可能になり妊娠。タイミングの36歳の方は移植を9回行うも妊娠に至らなかったが、通い始めで1年妊娠することができました。タイミングの35歳の方は2度の流産と慢性子宮内膜炎を乗り越えての妊娠でした。

11月は8名(体外受精6名 【AA】37歳 【BB】34歳 【4分割胚】38歳 【8分割グレード3とCB】36歳 【AB】37歳 【AA】32歳 AIH 29歳 タイミング 32歳)

【AA】37歳の方は通院後半年で体外受精にステップアップ。AAの胚盤胞を2度移植するも陰性。3度目の移植にて妊娠することができました。初診より1年半よく頑張ってくれました。34歳の方はPGT-Aクリア胚を移植し無事妊娠。38歳際の方のAMHは0.1以下でした。通い始めて1年、やっと採ることができた採卵により妊娠。36歳の方は採れる卵子の数も少なく受精もグレードがあまりよくありませんでしたが、2段階移植によりご懐妊しました。【AB】37歳の方は当院へお越しになる前に採卵2回、移植4回されており、1度妊活をあきらめていました。もう1度挑戦するという事で採卵からスタート。通院から9か月後3度目の採卵で初めて胚盤胞へ。移植を行いご懐妊。ご結婚されて8年目のことでした。32歳の方は通い始めて8か月後にステップアップ。採卵48個、成熟卵数40個、正常受精32個で凍結卵子はAAを9個という信じられない結果でした。1度目の移植でご懐妊。AIHを行った方は何かできることはないかと体質改善におこしになられて6ヵ月後のことでした。タイミングの方は別な疾患の施術と同時に妊活も行い通い始めて4ヵ月後にご懐妊でした。

12月は2名(体外受精1名【AA】30歳 タイミング 28歳)

タイミングの方は既に採卵を終わっており移植を待つのみでしたが、タイミングにてご懐妊していました。

2023年妊娠報告

1月は2名(体外受精 ①【AA】31歳2ヵ月 ②【AB】39歳7ヵ月)

お二人とも2回、3回と移植を繰り返されえいた方でした。

2月は5名(体外受精①【AA】37歳6ヵ月 ②【BA】26歳6ヵ月 ③【AA】37歳0ヵ月 ④【AA】33歳7ヵ月 ⑤【新鮮胚移植】41歳6ヵ月)

④の方以外は当院で採卵から行われた方になります。良い受精卵が採れました。

3月は2名(体外受精【BA】31歳ヵ月 タイミング 41歳4ヵ月)

体外受精の方は多嚢胞性卵巣症候群で採卵より通院されていました。

4月は1名、体外受精2段階移植【G22,AA】43歳2ヵ月

施術を開始し8ヵ月目でした。

5月は3名(体外受精【BC】40歳1ヵ月 AIH2名 35歳4ヵ月 29歳10ヵ月)

人工授精を受けた方の不妊期間は6ヵ月と1年2ヵ月でした。体外受精をされた方は来院される前に1度移植を行っています。今回移植された胚は前回よりグレードが劣っていましたが何とか着床してくれました。

6月は3名(体外受精【AA】31歳7ヵ月 【AA】28歳6ヵ月 【G24】34歳4ヵ月)

31歳の方は流産を繰り返していた方です。9月現在妊娠継続中です。28歳の方は旦那様の精索静脈瘤により早期にステップアップされました。34歳の方はストレスがかなり強い方でしたので、自律神経に影響が現れないようサポートしていきました。

7月は1名(【AA】41歳7ヵ月)

来院して2か月後の採卵では2個卵胞が見えているもどちらも空胞。3ヵ月後の採卵では5個採れ3個受精。1個胚盤胞に育つもグレードが悪かった。4か月後3回目の採卵では5個採れ5個とも受精。AAを移植し無事ご懐妊でした。グレードのよい卵子が採れたことがすべてでした。

8月は3名(体外受精【AB・BA2個移植】42歳3ヵ月 【AA・AA2個移植】40歳9ヵ月 【BB】35歳11ヵ月)

42歳の方は当院に受診され2回採卵を行っており、獲得できた卵子で妊娠に至っております。40歳の方は1年1ヵ月後の採卵でAAが3つ採ることできこれを移植後妊娠となりました。なお子宮内フローラのラクトバチリス属が5%でした。

9月は3名(体外受精【AA】39歳9ヵ月 【CB】40歳4ヵ月 【AA】42歳10ヵ月)

39歳の方は流産を繰り返していました。また採れる卵子数も少なくなってきたために来院。5ヵ月後の採卵で獲得できた受精卵によりご懐妊でした。40歳に方は通院される事2年11ヵ月目の移植でご懐妊でした。42歳の方はPGT-Aをされていました。1回目に採卵は来院されてから30日後。4個採取・2個成熟・2個正常受精するも胚盤胞には到達することができず。2ヵ月24日後の2回目の採卵では13個採取・6個成熟・3個正常受精することができ3個胚盤胞へ。しかしPGT-Aはクリアすることができず。3ヵ月21日後3回目の採卵では12個採取・11個成熟・11個正常受精で4個胚盤胞へ。しかしPGT-Aはクリアできず。4ヵ月18日後4回目の採卵では卵巣刺激の方法が変わり11個採取・8個成熟・5個正常受精し3個胚盤胞へ。やっとPGT-Aはクリアし正常胚を獲得することができました。40歳代でも変化してくれました。諦めずご来院いただけた患者様に感謝です。

10月は2名(体外受精【AB】25歳10ヵ月 【AA】43歳10ヵ月)

2名とも採卵からのスタートになります。25歳の方はAMHの値が0.42と低くかったため受診。通院3ヵ月9日の採卵にて4個採取・3個成熟・3個正常受精し1個胚盤胞を獲得できご懐妊にいたりました。43歳の方は42歳9ヵ月の時採卵を行い24個採取・20個成熟・18個正常受精し6個の胚盤胞を獲得することができました。その後自然周期での移植でご懐妊でした。

11月は2名(体外受精【AB】37歳5か月 【fair】37歳7ヵ月)

2名ともに移植周期からのご来院です。移植周期はメンタルに関してきつくなる面が多いためそちらのコントロールにも気を付けております。

【最高年齢妊娠は46歳2ヵ月です。】

 

はりきゅう院さくらは九州で初めて顕微鏡により精子観察を行える鍼灸院となりました。

男性不妊患者さんの強い味方になれるようにと導入しました。

顕微鏡

 

当院で精子観察の様子です。

100倍、200倍での観察が可能になります。

治療風景

 

ー精子力を高める7か条ー

・禁煙するべし!

・禁欲するなかれ!

・びっちりした下着は避けるべし!

・サウナ、長風呂は控えるべし!

・膝上でのPC操作に注意すべし!

・自転車で股間を刺激するなかれ!

・育毛剤には気をつけるべし!

これは男性不妊のスペシャリスト岡田弘先生が言われいる精子力を高める7か条です。

その他にも、飲酒は適量に、規則正しい生活、運転しすぎない、携帯電話は精巣から離す、太りすぎない、心理的なストレスを軽減を、

など精子に良い生活を送る為に必要な注意事項があります。

 

不妊治療を開始する過程で男女とも検査を行いますが、軽い気持ちで検査を受けたのに、

いきなり体外受精を進められビックリしたという経験はありませんか?

女性の場合の理由は卵巣因子、卵管因子、年齢が高いなど様々ありますが、

男性の場合精液所見が悪いと女性の状態がどうあれステップアップを進められる傾向にあります。

不妊原因と不妊治療のスケジュール

 

 

体外受精はお金もかかりますし、女性に対しても負担がかかってしまいます。

卵子と違い精子は75日かけて造られるものです!

生活習慣を見直し、健康な体を取り戻し、精子力を鍛えていきましょう‼

 

鍼灸を行うことで造精機能や精子運動率の改善を目指すことが出来ます。

ここでは男性不妊(精液所見が不良)な方が鍼灸施術を受ける事によりどのような効果が期待できるのか!?についてご説明したいと思います。

それぞれの項目に分けてできるだけわかりやすく解説していきますが、

文章だけでは伝わりにくい事もありますので、わからないことがありましたらお問い合わせくださいますようよろしくお願い致します。

 

男性不妊の原因

現在、男女別で不妊の原因として女性41%、男性のみ24%男女両方24%、不明11%となっておりほぼ半分は男性に原因があることがわかります。

その原因としては主に、

・造精機能障害(質の良い精子が作られない)

・精路通過障害(精子の通り道が塞がっている)

・性機能造精機能障害(射精や勃起が上手くいかない)

その他、喫煙、アルコールの摂取、心理的ストレス、禁欲期間の長さで精子の質に影響を与えています。

男性の場合、加齢よる影響は受けにくいとされていますが、35歳以上になると運動精子数が低下することがわかっています。

男性妊孕能に及ぼすエイジングの影響

 

鍼灸施術により改善が期待できる精液所見

☆精子数が少ない

☆精子の運動率がわるい

☆ED(勃起不全)

 

造精機能改善を目指して

鼠経部への鍼通電刺激

男性不妊の原因の中一番多くの割合を占める機能障害が造精機能障害で、およそ80%の割合でみられています。

精巣内で精子形成やその後の過程に異常が発生すると、精子数の減少や精子運動率の低下、奇形精子の増加に繋がることがあります。

 

造精機能障害の主な原因

・精索静脈瘤
・耳下腺炎性精巣炎
・クラインフェルター症候群
・停留精巣
・無精子症
・精巣膿腫

これらが上げられますが、半数以上が原因不明で治療法が確立されていません。

 

造精機能を目指した鍼治療

そんな中、鍼灸施術により精液所見の改善を確認した研究が日本アンドロロジー学会で伊佐治景悠先生より発表されました。

男性不妊症の新たな治療法:鍼治療による精液所見の改善効果を確認  日本アンドロロジー学会第37回学術大会で発表→check

鼠経部への鍼通電刺激による精液所見の変化と男性不妊に対する鍼治療の効果

また、勃起障害と精液所見改善への鍼灸治療ー現代医学的アプローチからー(医道の日本 メンズヘルス鍼灸)でも造精機能に対する鍼治療の効果として、

”精液所見が世界保健機構(WHO)の基準値を下回っている者(乏精子症、精子無力症と乏精子症の併発症例)を対象として、週1回の頻度で3ヵ月間(合計12回)鍼灸治療を行った結果、造精機能に関するすべての所見(精液量、総精子数、精子濃度、精子運動率)が基準値以上に改善した”という効果がみられています。

男性不妊症に対する3ヵ月間の鍼治療の影響

精巣での造精過程は約75日の期間が必要となり、精子の質を改善する為には3ヵ月以上の継続的な施術が必要という事になります。

 

勃起運動率の改善

中髎穴刺鍼×陰部神経施鍼

主な男性不妊の原因の中に性機能障害があります。

性機能障害とは、・ED(勃起不全)・タイミングED、排卵日うつ・膣内射精障害・逆行性射精などがみられる症状になります。

 

勃起・射精のメカニズム

通常射精するには勃起していなければなりませんが、その働きには自律神経が関わっています。

緊張しすぎて起たない…男性なら経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

勃起には副交感神経、射精には交感神経と2種類の異なる自律神経の複雑なメカニズムが関係しています。

男の生殖器の神経支配

 

勃起ー副交感神経

勃起のしくみは、性的興奮が高まると脳の中枢神経が反応して、陰茎の中にある海綿体に血液が流れ込むことで起こります。

性的刺激を私たちが感じたとき、脳でその情報が処理されて、仙髄の勃起中枢へその情報が送られます。

すると勃起中枢から骨盤神経を介して、陰茎海綿体の血液の量が多くなり勃起が起きるのです。

男性の勃起組織

 

射精ー交感神経

射精とは精子を受精の為に体外へ送り出す現象です。

陰茎亀頭部への感覚刺激は、腰髄に送られます。

そうすると反射的に交感神経の興奮が起こり、精管のまわりにある尿道括約筋や海綿体筋、前立腺・精嚢などが規則的な収縮を繰り返し尿道へ射出されます。

尿道が精液で充満すると、その刺激は陰部神経を介して仙髄に達し、反射的に律動的な収縮が起こり、精液は体外へ排出されます。

これが射精です。

射精のメカニズム

 

勃起・運動率改善を目指した鍼治療

中髎穴×陰部神経

生殖機能に対して行われた鍼灸研究を紹介します。

チュウリョウ穴刺鍼の方法

鍼灸治療が男性生殖器機能に及ぼす影響ー勃起障害を中心としてー 谷口博志、谷口授、伊佐治景悠、北小路博司

この中では、”多種多様なED患者に対して中髎穴への刺鍼は26例中15例で改善することを確認し、PDE5阻害剤(バイアグラ、レビトラ、シアリス)が無効な糖尿病性ED患者においても、一定の効果を示すことが出来ている”と紹介されています。

また、仙骨部への鍼通電刺激が麻酔科ラットの勃起機能に及ぼす影響ー日勃起時の陰茎海綿体内圧を指標にした検討ー伊佐治景悠、北小路博司、今井賢治、谷口授、邵仁哲、新原寿志、角谷英治

この中では、”仙骨部への鍼通電刺激は、上脊髄性中枢を介し海綿体神経より一酸化窒素の放出を促すことで、陰茎海綿体内圧を増加させると考えられる”と、つまり仙骨部への刺激は勃起機能に有用ではないかということです。

 

運動率の改善

勃起障害と精液所見改善への鍼灸治療ー現代医学的アプローチからー伊佐治景悠

では、”健常性成人男性の被験者32人を募り、精液採取の前日に中髎骨膜刺激(仙骨に接する深さまで鍼を刺入して刺激)を行い、刺激前後で精液所見を比較して所、精子の運動率が優位に上昇した(刺激前の運動率が中央値以下の群)”と書かれています。

精子が造られる過程には約75日かかると言われているため、精子質が良くなることで運動率が上昇したとは考えにくです。

造られた精子の運動をサポートする因子として精漿があります。

その中でも、前立腺から分泌される前立腺特異抗原(PSA)は、精液を液状化させることで精子が動きやすい環境を整えています。

中髎骨膜刺激は、前立腺機能を向上させることで、精漿中PSA濃度が上昇し、精子運動を活性化させると考えられます。精子無力症に対するチュウリョウ刺鍼の影響

 

ストレスは精子の質を低下させる

心理的なストレスによって精子の質が低下することが「Fertility and Sterility」にて発表された研究では、

2つ以上のストレス生活事象を抱えた男性は、ストレス生活事象を1以上しか抱えてない男性と比較して、精子密度、精子運動性、精子形態などの基準によって決定されるWHOの正常精液基準値の「正常」を下回る可能性が高まることがわかりました。

ストレスは勃起にも影響を及ぼします。

そうすると精液所見にも影響が表れます!

鍼灸施術はストレスを緩和させる作用に長けています。

当院では、スーパーライザーを星状神経節に照射することにより、脳血流の活性を促しながら鍼をしていきます。

↑タップしていただければスーパーライザーの説明をご覧いただけます。

 

鍼灸適応外の男性不妊

精路通過障害

精子はしっかり造られているのにもかかわらず、その後の通路が閉鎖していることによって、射精された精液中に精子が存在しない場合、閉塞性無精子症となります。
その原因としては、
・生まれつき精管が形成されていない先天性両側精管欠損症
・精巣上体炎後の閉鎖
・鼠経ヘルニアの手術によるもの
・精管結紮術(パイプカット)
などが上げられます。

感染症に罹患している時は特に注意が必要です
精巣上体炎、精巣炎、前立腺炎などの感染症により精液所見が悪くなることもあります。

 

男性生殖の基本

ここからは男性生殖についての説明です。

精液所見の基準値

自然妊娠をされた方の精液所見

そして男性生殖器・精子がどのように造られているか簡単にご説明いたします。

興味のある方はご覧ください。

 

精液検査の基準値・正常値

男性生殖の基本

皆さんはどうでしょうか?

精液検査をされたことがある方であれば自分んがどれくらいかおわかりだと思います。

でもなかなか自然妊娠やAIH(人工授精)を行っても妊娠してくれない…

実は、この基準値はあくまでもこの数値を下回ると自然妊娠は難しいという基準になります。

基準値より上回っているから大丈夫というわけではありません!

 

精液検査は一度受けるだけで十分なのか?

WHOがかつて公表した精子濃度の変動によれば、1億6,000万/㎖以上の時もあれば、逆に高度乏精子症を呈することもあることを示しています。

精液所見日月推移

喫煙、加齢、アルコールの摂取、心理的ストレス、禁欲期間など様々な因子が精液所見に関与しています。

精液検査は3ヵ月以内に少なくとも2回は施行し、2回の場合はその平均値、3回以上の場合はその中央値を採用する事が望ましいです。

 

妊孕性(自然妊娠)が確認された日本人男性の精子濃度、精子運動性

妊孕性(自然妊娠)が確認された日本人男性の精子濃度、精子運動性は基準値の約倍

自然妊娠が確認された男性の精液所見を札幌、大阪、金沢、福岡の4都市で測定した日本人男性792名の基準値が公表されました。

それによれば、禁欲期間等を調整した精子濃度中央値は8,400万/㎖運動率中央値は77%でした。

いかにWHOが提唱する基準値が低く設定されているかわかります。

ただし、WHOの基準値を下回っている男性でも自然妊娠していることもあり、妊娠に必要な精子数、運動率を明確化することは難しいことが現状です。

でも多いに越したことはありません。

 

男性生殖の基本

男性生殖の基本

男性の生殖器は、

・精子をつり出す工場ー精巣(タマ)

・精子を成熟させる保管庫ー精巣上体

・精子を精巣上体から発射台(尿道)までは運ぶ管ー精管

・精液成分を作り出すー精嚢

・精子を尿道へ移送するー射精管

・精子の助っ人的存在ー前立腺

・性交時に精子を発射する管ー尿道

以上で構成されています。

精巣で産生された精子は精巣上体に移送され、そこで1~2週間ほどスパルタ教育を受け直進する能力をい獲得し貯蔵されます。

その後精子は精管を通って移動し、射精管から陰茎内の尿道へ排出されます。

 

精子産生工場の精巣

精子は精巣という部分で作られています。

精巣の中は200から300個の小葉に分けられており、各小葉内には2~4本の曲精細管が収まっており、その隙間を間質が埋めています。

なんと1日に3,000万個の精子が精細管で作られていると言われます。

精巣及び精巣上体の内部構造

精子は75日かけて作り出されています。

つまり今射出した精子は75日前に作られたものとなるという事です。

精液所見が悪くても器質的原因がない場合は、この期間生活の質の改善や治療により精液所見は改善することが考えられるという事です。

精子の形成過程

 

 

九州初顕微鏡を導入した鍼灸院

顕微鏡

当院では精液所見の改善を可視化し、確認していただく事を目的に顕微鏡を導入しました。

JISRAM研修会の前日研修にて、伊佐治景悠先生より男性不妊での手技を研修させていただいております。

現代社会様々なストレスにされされておりますが、体と心に少しでもゆとりをもち、精子力を高めていくお手伝いができたらと心から思っております。

 

施術料金

初診料¥1,000円

施術費¥5,000円(スーパーライザー使用料金も含みます)

 

hari

 

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